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 日本軽種馬協会では農林水産省、日本中央競馬会に要請し、優秀なサラブレッド種牡馬の整備に努めるとともに本協会でも独自に輸入を図るなど、生産者の期待に応えるべく努力を重ねています。また、アングロアラブ種牡馬に関しても、地方競馬全国協会の助成を受けて購買するなど、生産者の要望に対処しているところです。
 本協会がこうした種牡馬の整備に力を入れる目的は、日本産馬の資質改良をめざすことはもちろん、種牡馬を全国6ヶ所の直営種馬場において民間よりも低廉な種付料で提供することで、会員生産者の経済負担の軽減を図るためでもあるのです。  これまで「いい馬を、より安く、より広く」という基本理念のもとに供用されてきた種牡馬は、農林水産省より借り受けた輸入種牡馬ライジングフレーム、ゲイタイム、本協会が輸入したオンリーフォアライフ、トピオ、日本中央競馬会が輸入し無償譲渡されたシプリアニ、ワラビー、セダン、インディアナ、インターメゾなど。本協会の種牡馬事業は、こうした関連団体との連携を深め、日本競馬界のレベルアップのために大きく貢献しています。
 本協会所有の代表的な種牡馬は、凱旋門賞・キングジョージVI&クイーンエリザベスSを制したダンシングブレーヴ、欧州チャンピオンマイラー・ロドリゴデトリアーノ、米国で9戦8勝(GI・2勝)のキンググローリアス、ナスルーラ直系のクリスタルグリッターズ、英・愛国ダービー・キングジョージVI&クイーンエリザベスSを制したジェネラス、米国3歳チャンピオンのフォーティナイナー(いずれも日本中央競馬会輸入)のほか、本協会輸入の全欧古馬チャンピオン・オペラハウスなど世界の超良血馬がそろい、関係者の期待を集めています。

 日本軽種馬協会では、世界に通用する馬づくりと国際競争力に優れた軽種馬生産をめざすため、1987年より競馬サークルの協力によって「軽種馬改良情報システム - JBIS」を構築。ホストコンピュータのデータベースに集積された情報を、生産者のパソコンにオンラインで提供しています。
  その内容は、中央・地方競馬の1974年から最新レースまでの成績、競走馬・種牡馬・繁殖牝馬・生産者の各成績はもとより、1973年以降の主要9ヶ国のグレードレースの成績をも網羅。生産馬の配合決定に役立つ情報源となっています。

 わが国の競馬界に押し寄せる国際化・自由化の波を乗り越え、自らのビジネスチャンスに転化する。そのためには、国際競争力に勝る"強い馬づくり"をグローバルな視点から推進できる人材の養成が急務となっています。日本軽種馬協会では、そんな今日的な課題に応える育成技術者養成施設を、1990年にいち早く静内種馬場内に開設。軽種馬に関する体系的な知識・技術及び騎乗技術を身につけた人材養成に力を注いでいます。
 応募資格は研修終了後に軽種馬生産・育成に従事する事を希望する中学卒以上25歳未満の者で、募集人員は10〜14名(実績)。毎年春と秋に開講され、研修期間はともに12ヶ月。研修内容は、飼養管理・基本馬術・護蹄の実技、馬学、繁殖・育成、衛生・防疫学、軽種馬・畜産関係施設の見学等からなり、将来、馬とともに仕事をするための基礎全般に及んでいます。
 研修希望者は各期とも募集人員を大きく上回り、牧場後継者をはじめ、なかには国立大学卒業生、公務員からの転職希望者などユニークな人材もいる。卒業生はすでに全国で"強い馬づくり"に励んでおり、「馬づくりは人づくりから」の言葉どおり、本協会の人材育成事業は着実な成果をあげています。

 競馬がごく一般的な観戦スポーツとして定着するにつれ、引退後に馬産地の牧場に帰ったスターホースのもとを訪れるファンが急増しています。日本軽種馬協会では、そんなファンと牧場とのあいだを取り結ぶため、「競走馬のふるさと案内所」を全国6ヶ所に開設。競馬を愛し牧場に足を運ぶファンのために種牡馬・繁殖牝馬の案内などを行う一方、牧場見学に際してのアドバイス、牧場の仕事・時間帯など、あまり知られていない馬産地の特性や情報をファンに向けて発信しています。
 案内所を訪れるファンや観光客は年々増加し、日本最大の馬産地・北海道静内町の北海道案内所には、年間1万5000人以上が訪れている。案内所の存在は、訪れるファンはもとより牧場にとっても問い合わせに忙殺されることが減り、大変よろこばれています。

 本協会直営の種馬場は、種牡馬の飼養管理・種付業務のほか、いずれも獣医師が場長を務めていることから、地域の馬の保健衛生・防疫の中心的役割を果たすなど多岐にわたる業務を展開。特に本協会のネットワークを生かした、牧場経営に関わる各種研修会や講習会・検討会などの開催は地域の軽種馬生産・育成レベルを高め、また馬事ならびに乗馬普及のための事業は、馬を中心に据えた地域の文化・経済の興隆に大きく役立っています。