JBBA NEWS

2024年5月号(VOL.616)

最新の第353便は「おれのドキュメント」烏森発牧場行き

吉川 良/よしかわ まこと

 NHKのテレビ番組、「ドキュメント72時間」が私は好きだ。例えば大阪の通天閣の近くのコインランドリーが取材場所になり、「コインランドリーは回り続ける」というタイトル。 深夜近くに若い男が、洗いものを詰めた大きな袋を持ってきて、マイクを向けられる。「ボク、山口県育ちだけど、近くに仕事がなくて、大阪に出てきたんです。普通の生活をしたくて、昼間、工場で働いてるんだけど、それだけじゃ足りなくて、夜も居酒屋で働いていて。普通の生活をするのって大変ですよね」と若い男が言う。普通の生活をするのって大変ですよねという言葉が私に届いて、おたがいガンバロウよと思う(中略) 「ドキュメント72時間」を見たあと、私は心のなかで、取材場所を競馬場にして、「おれのドキュメント」を作っていることがある。 私はカメラを、例えば私の家の近くの木工所で働き、住んでるアパートも私の家から近い、28歳の通称フクちゃん、福本信男にマイクを向ける。(略)

第158回は「大器」第5コーナー ~競馬余話~

有吉 正徳/ありよし まさのり

 2歳の夏に来日し、美浦の藤沢和雄調教師に育てられた。無理せず、ゆったりと仕上げられたタイキシャトルのデビューは3歳の4月までずれ込んだ。しかし、そこから3連勝。4戦目で2着になり、初黒星を喫したが、夏の休養を挟んで、10月に復帰すると4連勝。ユニコーンS、スワンS、マイルチャンピオンシップ、スプリンターズSと一気に最優秀短距離馬の座にまで上り詰めた。3歳でスプリンターズSとマイルチャンピオンシップを制覇した競走馬はいまだにタイキシャトルだけだ。4歳になった1998年も向かうところ敵なし状態が続いた。京王杯SC、安田記念と連勝を伸ばした。そして勇躍、フランスに遠征。ジャックルマロワ賞で1着となり、ついに海外GⅠのタイトルを手にした。帰国後、マイルチャンピオンシップの連覇を果たし、引退レースのスプリンターズSではまさかの3着に終わった。ユニコーンSから続いていた重賞の連勝記録は「8」でストップした。それでも1998年はJRA賞の年度代表馬と2年連続の最優秀短距離馬、加えて最優秀4歳以上牡馬にも選ばれた。外国産馬、短距離馬が年度代表馬になったのは初めてのことだった。1999年には顕彰馬になり、競馬の殿堂入りを果たした。短距離馬のステータスを高めた功績は大きいと筆者。

第170回は 「昭和世代が感じる令和の時代~○○○にもほどがある~」
ホソジュンのウマなりトーク

細江 純子/ほそえ じゅんこ

 世の中、コンプラ・コンプラと言われ、様々な面において、歪な方向へと動きだしている印象を受けます。お笑いや食、旅の番組内において以前は、口にせずとも、言葉として書かなくても、当然のことだと理解しているから、あえて公にしなかったことの明記。例えばグルメ番組においては、「この後、スタッフで全て美味しく頂きました」温泉番組では、「許可のもと、水着&タオルの着用をしています」と。またこれは競馬の世界にも共通することなのですが、センシティブな面においては、全体の状況を把握した上で、心の奥底で願い思っているからこそ言葉に発することが容易ではなかった感情が多く聞こえ始めているように思えますと筆者。

第185回は『ホースマンの副業』北海道馬産地ファイターズ

村本 浩平/むらもと こうへい

 POG(ペーパーオーナーゲーム)の取材で、2歳馬の育成を手掛ける三嶋牧場育成場を訪ねた時の話となる。撮影が終わり、取材場所となるスタッフルームへと足を運ぶと、テーブルに浦河町内にあるインドカレー店の「マールワール」のショップカードが置いてあるのに気づいた。興味があって手に取ると、三嶋牧場の藤井健太調教主任が、「このお店、ウチのスタッフが経営している店なんです」と話し出す。一瞬、その事実が理解できずにいると、マールワールのオーナーであり、三嶋牧場の騎乗スタッフでもある加藤太生さんが、「僕がオーナーをやらせてもらっているので、皆さんも食べに来てください」とそのショップカードを、取材に来ていたライターやカメラマンに配り始めた。その後、北海道内のローカルニュースを見ていた時に、「二刀流」の仕事をしている人物として、加藤さんが取り上げられていた。そのニュースの中で加藤さんは、インドカレー店のオーナーとなったきっかけについて、ゆくゆくは独立して牧場を始めたいと考えていた時に、経営のノウハウを学ぶべく、飲食店を始めたと話していた。昨年の10月に前オーナーから「マールワール」を買い取ると、牧場が休みの日などには、ホールスタッフとして勤務もしている話には聞いていたものの、改めてオーナーとして働いている姿を見ると、かっこいいなあと思わされたと筆者。

第185回は『POGの季節』馬ミシュラン

小山内 完友/おさない ひろとも

 10年ほど前、「日刊競馬POG」のサイトが立ち上がった時に、社員も参加するように言われて1シーズンだけ参加した記憶がある。その時指名した1頭がイスラボニータだった。なんとなく賑やかしで最初の新馬戦を勝ってやろうと思って、トラックマンに聞いて締め切りギリギリにこの馬を選んだような記憶がある。予定通り最初の新馬戦に勝ち、新潟2歳ステークス2着のあと、4連勝で皐月賞制覇。続く日本ダービーもワンアンドオンリーの2着と、業者のパワーを見せつけることができたのは、我ながら大人気ないと思う。サンデー全盛期、あるいは二世代目の時代が終わり、サイアーズランキングも多様性が出てきて、再びゲームとしての面白さが戻ってきた感はあるが、元々筆者はどちらかというとパドックを観て馬券を買う派なので、デビュー戦や転入初戦でない時は、日頃それほど血統は重視しない。とはいえJBBA NEWSに書いている手前、サイアーズランキングなどトレンドは一応意識して確認していると筆者。

2024年供用予定種牡馬

・2024年に全国で供用が予定されている種牡馬306頭を一挙掲載!

トピックス

・2024(令和6)年度通常総会を終えて (公社)日本軽種馬協会 副会長 常務理事  上野 儀治
・中央競馬と地方競馬 交流競走の実績について(2023年) JRA番組企画室
・JBBA2024年度(第46期)生産育成技術者研修開講
・JBBAからのお知らせ 2024年産駒報告書の発送につきまして
・JRAからのお知らせ 2024(令和6)年度軽種馬生産地関連研修を実施
・競馬学校『学校説明会』の開催 ~未来のジョッキーを目指せ!~
・BOKUJOBからのお知らせ 2024BOKUJOBメインフェア
・担い手飼養管理集中研修 参加者募集のご案内
・日本装削蹄協会 2025(令和7)年度装蹄師認定講習会受講生募集

生産対策関連

・2024年度 所管事業の概要紹介 公益社団法人日本軽種馬協会 生産対策部
・2024(令和6)年度 競走馬生産振興事業「振興のしおり」

地方競馬ニュース

・2024年3月 地方競馬場の売り上げ

生産関連ランキング

・2024年4月各種ランキング

From 競走馬のふるさと案内所・連絡センター

レポート(日高案内所)

The First Win
 JBBA 会員生産の初勝利馬一覧(2024.3.18 ~ 2024.4.16)

表紙

・第26回中山グランドジャンプ優勝 イロゴトシ
・中山グランドジャンプ連覇 イロゴトシ紹介
・2024九州1歳市場ポスター
・2024北海道市場トレーニングセールポスター

カラーグラビア

・2024(令和6)年から3歳ダート三冠競走が行われます 3歳ダート三冠路線体系図
・ダートグレード競走におけるNAR生産牧場賞の表彰の実施について
・2024(令和6)年度NAR生産牧場賞
・2023(令和5)年度地方競馬ダートグレード競走優勝馬生産牧場
・JBIS Live中継 北海道市場トレーニングセール
・JBISせりカタログをスマホで持ち歩こう!

JAIRSコーナー((公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナルコーナー)etc

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